スワエールスプレーシステム(瞬間硬化コーティング工法)

1.スワエールスプレーシステムとは

スワエールスプレーシステム
イソシアネートと特殊硬化剤の2成分からなるポリウレア樹脂(製品名:スワエール)と、その2成分を混合吐出するスプレー技術をベースとして開発されたコンクリート構造物等の防食・防水・保護を施す画期的瞬間硬化コーティングシステムです。

技術の特徴

  1. 瞬間硬化性です。
    スプレー後ゲルタイムは2-3秒と極めて短く、水平面では30秒以内の歩行が可能です。従って施工後の養生時間も不要です。
  2. 湿度・温度に無関係に硬化します。
    湿度による発泡は全く生じず、氷点下(-15℃以上)でも完全に硬化します。
  3. 天井面、壁面の施工性は抜群です。
    ゲルタイムが短いことにより天井面、壁面に対し1mm以上の厚塗りがタレなく連続的にできるため、施工が非常に容易で短期間にできます。
  4. 強度も有り、伸びも有ります。
    20MPa以上の引張強度と200%以上の伸びと非常にバランスの取れた引張特性を有します。
  5. 無溶剤タイプ
    防水膜材料自体は、固形分100%であり、溶剤による揮発分はないので硬化後の収縮、肉やせはありません。したがって、溶剤公害もなく密閉空間における作業が可能となりました。

2.吹付システム概要

3.物性と用途

施工断面

主なコーティング用途

1.下水道関係施設のコーティング
2.工場廃液施設のコーティング
3.コンクリートサイロの補修コーティング
4.海洋構造物へのコーティング
5.鋼製タンク、鋼製造物へのコーティング
6.コンクリート成型品へのコーティング

塗膜物性

密度 (g/㎤) 1.0
引張強度 (MPa) 24
伸び (%) 200
引裂強度 (N/mm) 98
衝撃強度(ノッチ付) (J/m) 940
摩耗指数(テーバー) (mg) 400
硬度 (ショアD) 62

※上記表中のデータは代表値であり、保証値ではありません。

4.施工手順

標準的な施工方法(改修例)

5.仕様等

コンクリート塗装品の物性

試験項目 試験方法 規格 試験結果
被履層の外観 目視JIS K5400 7.1項 被履にしわ、むら、はがれ、割れのないこと 異常なし
コンクリートとの接着性 標準状態 接着性試験建研式引張試験機を使用
JIS A6916 7.13項
1.5MPa以上 1.6MPa以上
吸水状態 1.2MPa以上 1.6MPa以上
耐酸性 10%の硫酸水溶液に60日間浸漬
JIS K5400 8.22項
被履に膨れ、割れ、軟化、溶出のないこと 異常なし
耐アルカリ性 水酸化カルシウムの飽和水溶液に60日間新漬
JIS K5400 8.2項
被履に膨れ、割れ、軟化、溶出のないこと 異常なし
透水性 透水試験JIS A1404 11.5項 透水量が0.15g以下 0.02g以下

スワエールAR-100製品仕様
1.塗料種別 二液型無溶剤ポリウレア樹脂塗料
2.組成
A-100 イソシアネート樹脂
R-100 芳香族・樹肪族化合物・顔料
3.塗料性状

項目 A-100 R-100 備考
外観 淡黄色透明 灰色
粘度(mPa・s/25℃) 1,100 450
比重(25℃) 1.13 1.05
混合比(容量比) A-100:R-100=1:1
ゲルタイム 2~3秒 (常温)

4.荷姿

A-100 R-100
410kgセット 210kg/ドラム缶 200kg/ドラム缶
41kgセット 21kg/角缶 20kg/ペール缶

5.危険物表示
A-100 危険物第4類第4石油類
R-100 危険物第4類第3石油類

スワエールB-500M製品仕様
1.塗料種別
主材:変性ポリウレタン樹脂成分
硬化剤:イソシアネート成分
2.塗料性状

項目 主材 硬化剤 備考
外観 灰黒色 淡黄色透明
粘度(mPa・s/25℃) 600 60
混合比 主材:硬化剤=10:1
ゲルタイム 15~20分 (25℃)

3.荷姿

主材 硬化剤
17.6kgセット 16kg 1.6kg

4.危険物表示
主材:危険物第4類第3石油類
硬化剤:危険物第4類第4石油類

※本記載記事の値は代表値であり保証値ではありません。現場環境によって変化する場合があります。
※その他取り扱いについては、製品安全データシート(MSDS)をご参照ください。
※本記載記事は、三井化学産資株式会社様記載記事より転載しております。